当センターでの知能検査ついて

 

知能検査について最近増えているお問合せがありますので、説明させていただきます。

当センターでは、実際に不適応が生じていたり、症状に苛まれていたりして困っている方だけでなく、自己理解を深めて今後の自分の生き方の一助にしたいという目的の方へも、実施させていただいております。カウンセリングのご予約も多いため、実施に時間を要する検査は、曜日等によっては少し(一か月程度)お待ちいただくこともあります。タイミングよく、比較的早くご予約の枠を確保させていただける場合もあります。土曜日よりは平日のほうがご予約がとりやすい傾向にあります。

 

大人用(16歳以上)のWAIS-Ⅳは、15の検査から構成されています。全検査IQと4つの指標の算出は、15のうち10の検査だけで可能になっています。残りの5検査は補助検査と呼ばれることがあります。しかし、補助検査の結果がとても高いとか低いという方が、少なくありません。このため、脳力の得意・不得意を正確に見るためには補助検査を含めて15検査をすべて実施し、確認することが望まれます。このように考え、当センターではすべての検査を実施します。

子ども用(5歳~16歳)のWISC-Ⅴは、16の検査から構成されています。全検査IQと5つの指標の算出は、各指標2検査ずつ、10の検査だけで可能です。しかしWAISの場合と同じ理由から、当センターではなるべく多くの検査を実施することを目指します。年齢が低いお子さん、たとえば小学校低学年程度までの場合は、検査の負担や受検姿勢などを考慮し、10検査に留めることが多くなるのが実情です。中学生や高校生の方へは、16検査を実施します。

 

検査が終わりますと、集計し、解釈した結果を「アセスメント報告書」にまとめます。ここには、全検査IQと指標(WAISは4つ、WISCは5つ)の結果を図表で示し、解説が載せられます。さらに、実施した補助検査の結果も精査し、そこから読み取れる内容も記載されます。報告書は、郵送希望の方にはご自宅にレターパックでお送りします。対面による説明を希望の方には、別途カウンセリングを予約していただき、その中で詳しく説明し、今後の課題などについて一緒に考えさせていただいております。

 

知能検査だけで、その方の発達特性が把握できるものではありません。この点は広く誤解されている問題かもしれません。知能検査でディスクレパンシー(凸凹)が見られない方が、別の検査で発達特性を強く持っていることがわかり、医療機関で診断がなされることもあります。またその逆で、知能検査でディスクレパンシーが激しい方が、他の検査で発達特性が棄却されることも少なくありません。知能検査は、発達特性をうかがうための補助にはなりますが、それだけで識別できるものではないことはご理解ください。当センターでは、他の検査とバッテリーを組み、5検査や9検査程度、あるいは12検査以上での実施を希望される方が圧倒的に多くなっています。検査のコースは、ホームページの「発達・心理アセスメント」のバナーからご確認ください。

 

当センターで作成した「アセスメント報告書」を、医療機関に提供されることは受検された方の自由です。それは主治医にとって示唆に富む資料となり、患者さん理解にプラスとなるでしょう。専門機関以外の人には(親密なご家族は除外)、むやみに提示しないことをお勧めします。それは受検者にとって極めて大切でデリケートな個人情報だとお考えください。

 

以上、知能検査の受検を希望されている方のご参考になれば幸いです。