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お盆期間中の休業について

 

今年のお盆期間中のセンター休業日についてのお知らせです。

 

8月13日(火)~16日(金)を特別休業日とさせていただきます。

日曜日および祝祭日はお休みをいただいておりますので、11日(日)と12日(振替休日)と続くことから、11日(日)~16日(金)が連続休業となります。

17日(土)より通常業務を開始となります。

 

ご理解の程、よろしくお願いいたします。

 

なお、お盆休み期間中でもメールを受信し、お返事を差し上げることがございますので、急なお問合せ等にはメールをご利用ください。

info@kokoro.gifu.jp

 

 


多面的発達特性のチャートMSPA(エムスパ)検査について

 

最近、大人や子どもさんの理解と支援の処遇方針を考えるために、知能検査に併せてMSPAという検査の実施をご希望される方が増えております。

 

この検査は、リンク図 MSPA結果表示例 のようにチャート(折れ線グラフ:京都国際社会福祉センター)で示し、どの特性が強いかが視覚的に把握できるのが特徴的です。さらに特記事項に個別の解説と求められる配慮などについて記されます。結果によっては、クライエントさんの希望に基づき学校や職場に示し、説明することになります。また、医療機関に提出し、一層精緻な診断へと繋がることも少なからず生じています。

何よりまず、本人や家族が自覚していたものとは違う自己発見に至ることがメリットとして大きいと考えます。これによって「自分の工夫」や「周囲の理解」が開かれるからです。

このチャート例の左側には、どこで実施し、誰に渡し、複写したものに「→」を付けて学校や医療機関に渡せるようになっています。こうすることで、結果がどこで作成され、どのようなルートで提供されたかが追跡でき、責任性が担保されるようになっています。

MSPAを施行できるのは、MSPA有資格者に限られ、当センターには2名が該当します。2名がそれぞれ別々に評定し、その結果を照合することで評定決定値の精度を高めるよう工夫しています。

なお、「特性」とは、生来的に有している個性を意味し、現在のストレス等によって生じている特徴を意味するものとは考えられておりません。

 

下に、MSPA実施の手順を示します。

1.前もって、事前アンケートにご記入いただきます。ご本人、ご本人をよく知る人(友人、職場上司、学級担任)などと、本人の子ども時代の様子を知る親御さまの情報が有用です。母子手帳をお持ちの方にご協力いただく場合は「事前アンケートA」の用紙に、その他の方には「事前アンケートB」の用紙を使用します。本人だけの回答でも実施は可能ですが、複数人の情報があると評定がしやすくなります。

2.前項の事前アンケートの結果を踏まえて、半構造的なインタビュー面接を行います。有資格者である2名で行います。対象が中学校低学年以下のお子さんの場合は、保護者の方にアシストで加わっていただくこともあります。インタビューに要する時間は1時間から1時間30分です。

3.一週間以内に特性チャートを完成し、お手元に届くようにします。

 

各問合せに対して事前アンケートなど手順の説明をしてきましたが、あらかじめ承知していただきたく、ホームページに掲載いたしました。

MSPAにかかる費用は1万円です。他に、知能検査と併せて実施される場合(Gコース)がほとんどで、他の「発達・心理検査パッケージ」(リンク先のホームページご参照ください)にMSPAを加える方も多く、B+F(MSPA)コースあるいはC+F(MSPA)コースでさらに深いアセスメントが可能となっています。どの検査でバッテリーを組むかは、その方の抱える困難を基に当センターで適切なものを選びます。

HP アセスメントメニュー

 

ご関心のある方は、メール info@kokoro.gifu.jp  までお問合せください。

 


ゴールデンウィーク中の休みについて

 

今年もゴールデンウィークが到来しました。気候のほうは極端に暑くなったり、涼しくなったりと不安定さを増しているようにうかがえますが、みなさまはこころ穏やかに過ごされているでしょうか。

さて、ゴールデンウィーク期間中、当センターの開室日・休業日について、下記の通りお知らせいたします(暦通り、祝日・日曜日は休業、土曜日と平日は開室)。

 

4月27日(土)〇

4月28日(日)✕

4月29日(月・祝)✕

4月30日(火)〇

5月1日(水)〇

5月2日(木)〇

5月3日(金・祝)✕

5月4日(土・祝)✕

5月5日(日)✕

5月6日(月・祝)✕

5月7日(火)〇

5月8日以降、通常通り

 

お問合せやご予約は、電話がつながりにくくなっておりますので、メールで記していただますと助かります。

info@kokoro.gifu.jp

 

 

 

 


WISC-Ⅴについて

 

児童用(5歳~16歳)のウェクスラー式知能検査についてお知らせです。

最新バージョンは2022年秋に邦訳されたWISC-Ⅴとなります。WISC-Ⅳを指定したご依頼もあることから、当センターでは当分の間、WISC-ⅤとWISC-Ⅳのどちらでもお選びいただけるようにいたします。費用は同一です。

 

なお現在、知能検査とMSPA(発達障害の要支援度評価尺度)とバッテリー検査のご依頼が増えております。各種検査につきましては、ホームページをご覧ください。

発達・心理アセスメント

 


賛助会員についてお礼とお願い

 

今年度の賛助会員の方々には、当センターの運営へのご理解とご支援を賜り、心よりお礼申し上げます。お陰様で今年度もセンターの業務を無事に終えることができました。

今年は、最近出かけた「訪問型カウンセリング」の地で撮影した写真と、その地にまつわる思い出で構成された「フォト・エッセイ」を書き上げました。全12ページとなります。感謝の気持ちを込めて、会員の方に送らせていただきます。

すでに発送作業を終えましたので、到着まで少々お待ちください。

なお、継続のご案内の用紙も同封させていただいております。引き続きご支援いただける方など、返信用封筒にてご連絡をお願いいたします。

新規の賛助会員の方も募らせていただきます。下の賛助会員規約をご覧の上、ご支援くださいます方はメール info@kokoro.gifu.jp までご連絡いただければ幸いです(新規の方にも「フォト・エッセイ」を送付させていただく予定です)。

※賛助会員規約 https://kokoro.gifu.jp/%e8%b3%9b%e5%8a%a9%e4%bc%9a%e5%93%a1

 

どうぞよろしくお願いいたします。

令和6年3月28日 センター長 長谷川博一


ご予約について

 

多くの方に当センターをご利用いただき、誠にありがとうございます。

最近、電話をかけられて、そのまま相談を希望される方が増えております。

 

当センターは、来室・オンライン・訪問カウンセリング、検査のいずれも、完全予約制です。お電話の前にホームページでご確認いただけると幸いです。

ご理解の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 


令和6年のご挨拶

 

昨年は多方面に渡り、多くの方々に大変お世話になりました。

 

世の中では次々と人への侵襲的な出来事が勃発し、ストレス源が減らず、こころのケアの必要性が叫ばれております。このような時世の中で、当センターとしましても微力ながら、こころの安寧に資するような心理支援が遂行できますよう、精進・尽力に努めてまいります。過年度同様、広い領域からお声がけくださると幸いです。

当センターでは、1.充実した検査(知能・発達、心理)、2.専門性高いカウンセリング、3.リモートカウンセリング、4.メールや訪問等による柔軟な心理支援の導入、5.教育や福祉、医療機関、司法との連携、などを特徴としております。

 

ご相談のお問い合わせは、メール

info@kokoro.gifu.jp

でお待ちしております。

 

なお、新年早々、ご予約が大変混みあっております。特に土曜日のご希望が多く、少しお待ちいただく状況となっております。ご予約は早めにしていただけると助かります。

 

こころぎふ臨床心理センター センター長 長谷川博一


年末年始の休業について

年末年始の休業期間を、以下の通りとさせていただきます。

令和5年12月29日(金)~令和6年1月4日(木)

混み合う可能性がございますので、お早めのご予約をお願いいたします。

この期間もお問い合わせは受け付けていますので、下記URLよりお送りください。

https://kokoro.gifu.jp/contact


東ちづるさんインタビュー記事

文春オンラインの東ちづるさんインタビュー記事にて、当時のカウンセリングをご紹介くださいました。ありがとうございます。

記事は3部構成で、下記URLよりご覧いただけます。

記事には東ちづるさんやご家族のお写真が沢山掲載されていて、インタビュー形式なのでお二人の対話を見聞きしているかのように読み進められるのではないでしょうか。

また、執筆された吉川ばんびさんご自身の過去経験を踏まえた迫真のインタビューは読み応えがあります。

生きづらさを感じていたり、家族などの人間関係で悩んでいたりする方など、是非お読みいただければ幸いです。


①高校3年で大学受験失敗、母から「18年の期待を裏切ったわね」と…東ちづる(63)が“優等生だった高校時代”の記憶を失うまで https://bunshun.jp/articles/-/65689

②「1人になった途端に涙が出てきて…」高校3年間の記憶喪失、母との確執…東ちづる(63)が語る、親子でカウンセリングを受けた理由 https://bunshun.jp/articles/-/65690

③「先生、催眠術を受けるんですか?」東ちづる(63)が明かす、“母娘の確執”を乗り越えるために親子で挑んだカウンセリングの中身 https://bunshun.jp/articles/-/65691


東ちづるさんとセンター長の長谷川とのカウンセリングの詳細は、下記書籍にてお読みいただけます。

“私”はなぜカウンセリングを受けたのか―「いい人、やめた!」母と娘の挑戦 

https://amzn.asia/d/0GMZ9bo

ご興味を持ってくださった方には、こちらもご一読くだされば幸いです。


悩みを抱える子どもたちに大人ができること

子どもたちや周りの大人に向けてお伝えしたいことを、センター長の長谷川がインタビューで話させていただきました。
大切なことを詰め込んだメモをこちらでも共有させていただきます。
子どもたちのSOSに、少しでも早く気づき、対応するために何ができるでしょうか?
もちろん大人のSOSも大事です。
異変に気づいたら抱え込まず、相談されてくださいね。
相談することはとても勇気のいることですが、一歩踏み出せますように。
以下、メモの引用です。ご一読いただけますと幸いです。

Q  悩みを抱える子どもたちはどんな不安を覚えているのでしょうか?

A 休み前の学校での辛い体験の記憶が自動的に喚起される・再体験への恐怖心が高まる
 慢性的な空虚感、自分の存在意義へ疑問と見えない未来への不安
 → こちらは家庭環境が源泉であることも
 ぐるぐると考えてしまう思考優位な特性(生まれつきの脳機能)を持つ子どもは特に苦しい
 → 視野狭窄状態(客観的・合理的に考えられない)に陥るリスク

Q 夏休み明け親など周りの大人が気をつけるべきことはありますか?

A 自殺多発の特異日でもあり、子どものライフスパンにおけるターニングポイントになりやすい
 ・「適度」な心理的距離を保ち子どもに眼差しを向けること
 というのも、「適度」が保たれていない家庭が増えている
 過剰に侵入的な介入と、その対極である無関心・疎遠は避ける
 ・子どものサインは暗喩的で、親に何かを指し示す大切なものであると捉えること
 そのためには、対世間的な評価・価値観を弱めることが大切になる
 家族関係(夫婦等)に問題があれば、それを軽くする試みは必須

Q 不安を抱えている子どもたちが出す、注意すべきサインはありますか?(どんな特徴を読み取り、大人は子どもの不調を判断すべきか)

A 大別して身体不調とネガティブ思考が行動化したもの
 ・前者はすぐに把握可能
 ―腹痛・頭痛等身体の痛み、頻尿や過敏性腸炎、不眠・過眠、食欲の亢進や減退、発汗・動悸・息切れ、顔面蒼白
 ・後者は見逃されることもある
 ―溜息が増える、口数が減る、反復行動が増える、自傷的行動、イライラして言葉がきつくなる、フリーズして動かないとか喋れないという状態になると視野狭窄が深刻なサイン(パニック)
 ・さらに何も出さないというサインも重大
 ―何事もないように普通に過ごしているが、実際はサインも出せない程コントロールされている
 この場合、のちにそのツケが回ってくることもある
 ※もちろんすべての子どもがそうだという訳ではない

Q 年齢によってその特徴に違いはありますか(小学校~高校、大学)?

A 小学中学年頃までは身体不調として表れやすい 小学高学年~中学生では負の思考に囚われやすい
 上記差異は子どもの認知発達に依存している
 身体的不調の場合は病院へ連れて行くなどして親も心配になり対応しようとする
 思考で苦しんでいる場合は「気持ちの問題」「甘えないように」と、つい「頑張ればなんとかなる」という趣旨の言葉がけに走りがち

Q 子どもの異変を感じ取ったとき、親がすべき対応は?(望ましい行動は、絶対にやってはいけないことは)

A 何かに気づいたら放置はしない
  第一に、気にかけていることを示す受容的な言葉がけを行う
 「しんどそうだけど……」
 「無理しないでね……」
 「どんなことでも聴くよ」など
※過去に否定的なしつけが多かった場合は、これらの言葉に子どもは疑念を抱きやすい
  → 親が専門家に相談する
(明らかに身体的な不調でなければ医療機関ではないほうがよい・早期投薬で終わってしまう懸念)
 「大丈夫?」との問いかけは不毛に終わることが多い。「大丈夫だ」との返事を誘導しやすい

Q 子どもたち本人に先生が伝えたいことはありますか?

A 「自信がなかったり自己嫌悪に陥ったりしている君は、まずそれが自分自身でなろうとしてなったものではないという事実を知ってほしい」
 「世の中には子どもの想いを踏みにじる大人が多いかもしれないけれど、そうではない人も必ずいる。見つけ、出会えることを願っている」
 「君には、らくになり、楽しみを感じながら生きる権利がある。それは義務より先にあるものだ。それを知らない君に、是非知ってほしい」
 「今がどんなに苦しくても、命が繋がってさえいれば、未来が変わっている可能性が残るんだよ」

Q 親など周りの大人が子どもたちに伝えてほしいことはありますか?(日常的にも、夏休み明けのこの時期特有のこともありましたら)

A 伝える前に、まず自分たちの子ども時代の苦しみを思い起こしてみてほしい。
 そうでないと、子どもの目線に立って物事を見たり、判断したりすることができない。
 その上で「〇〇くんがいてくれることが嬉しい」「どんな〇〇でも大切な存在だ」と、無条件に肯定する心からのメッセージを届ける
 子どもが何か示してくれたら、「わかったよ」「教えてくれてありがとう」と言い、伝わっていることを知らせる

Q 昔と比べ、現在の子どもたちを取り巻く環境に先生は変化を感じていますか?

A 少子時代の影響はかなり大きく子ども一人当たりの大人の数が昭和初期の3倍近くになった。
 → 親世代も自分の子ども時代のしつけの後遺症を負っている(連鎖現象)
 それに加え、家庭教育、学校教育、地域教育に力が注がれるようになった。
 子どもは否応なく、大人たちに監視され、少々の問題でも正される状況に置かれている。
 子どもの世界(子どもが人の目を気にしないで自由に伸び伸びと過ごす時間と空間)が激減
 「多様性」を謳いながら、子育てにおいては「普通」や「将来のため」とレールが敷かれている矛盾
 近年は先天的な「特性」への研究が盛んであり、その観点から子どもはみんな違うこと、対応も変わってくることを理解すべき

以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
ひとりでも多くの方のお役に立てることを願っています。